お菓子と麦酒

  • 投稿日:
  • by

ビールの出荷量が過去最低という。
最近では「とりあえずビール」でなく、始めの一杯をハイボールなどの別のお酒から、というパターンも多くなってきているようだ。

確かに食事を楽しもうというシーンで、ビールを飲むとお腹が膨れてしまってあまり食べられないこともある。また、ビールの苦味が合わないという人も増えてきているのだろう。

その点、日本酒、焼酎はビールみたいにゴクゴクのむ種類のものではないし、味の主張がさほどないため食事の邪魔にならない。ハイボールも炭酸ではあるが、ビールのような苦味はない。
味覚の好みも時代によって変わってくるのかもしれない。

ここで余計な事を思い出したが、ビールのCMによくある、サラリーマンが満面の笑顔で「グビッグビッ」とのみ「プハーッ」とするベタな表現は見ていて吐き気がするのでテレビでそういうシーンが出てくるとすぐに目を背けるようにしている。理由はわからないが不快だから仕方がない。ネクタイをゆるめてたりすると不快さ3割り増しだ。実際に目の前でそういうシーンが展開しているのはなんともないがテレビで見ると堪え難いのは不思議な現象である。

ところで、自分は家や普通の居酒屋でハイボールをあまり飲むことはないが、BARではよく飲む。適当に知らないカクテルを頼んだら高濃度のアルコールでペロガク(最近学んだワード)になってしまうリスクがある一方でハイボールは安心して飲めるのと、ほぼ間違いなく美味しいからだ。
割っているウイスキーや炭酸水の違いもあるし雰囲気や絶妙な配分もあるのだと思う。

一時期、家で色々と作って飲んだりしたことがあった。だが大抵のものが店で飲むものと似て非なるものになる。

同級生が家で作って飲んでいるお気に入りのレモンサワーを自身が経営する店でも出していて、それが絶品で非常に忘れがたい。続けて3杯飲んだ。ただ、家で自分のために作るレシピのままでは採算が合わなくなることに気がつき、最近少し変えているとも言っていた。それでも最高であった。また飲みたいがいかんせん遠方なので思うようにはいかない。

これはまた別の店であるが、昔、かき氷にレモンチェッロをかけたものを勧められて食べたところ、相当酔ったことがあった。かき氷を食べただけのにベロンベロンになってしまって戸惑った覚えがある。レモンチェッロはリキュールであることを知らなかったのだ。

こうやってつらつらと訳知り顔でお酒について書き連ねているが(見出しもサマセット・モームの作品タイトルから引用する気取りぶり)、静かに味わって飲むことなど実際のところ皆無で、酔うと大体テンションが異様に高まり大騒ぎし、後でめちゃくちゃ後悔することがほとんどの体たらくである。