体調とメンタル

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今年に入ってからこれまでずーっとどこかしら体の不調がある。風邪を引いたかと思ったらアトピーが数年振りにぶり返し、アトピーが治ってきたと思ったら慢性の腰痛が激しくなり、現在は風邪と腰痛、猛烈な肩の痛みのトリプルコンボである。

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去年は体の調子が悪い時期の記憶がないほど健康だったのに、今年に入っては調子がずっと悪い。生活環境が悪化したわけでもなく、規則性皆無の生活リズムは昨日今日始まったものでもない。

 原因がわかれば改善の余地がある。が、その原因がわからない。腰痛は慢性的なものだし、風邪は不可抗力である。皮膚疾患も突然なったものの、何を契機に発症したかは不明である。

 ストレスや過労か?1とも思ったが、思い当たる節はない。全くないと言っては嘘になるが、会社員として普通のレベルであるといえる。また、普通に余暇はもらっているのにストレスや過労を貯めているようではその過ごし方に問題があるだろう。

 ここ最近このことばかり考えていて、次第に意識したくない事実に突き当たった。

 加齢である。歳をとったのだ。傷の治りは遅いし、疲れが抜けにくくなった。視力も低下してきた。一度ふざけて老眼鏡を店先でかけたら手元の視界が想像以上にクリアになり、欲しくてたまらなくなった。しかし老眼鏡はクセになるらしいし、ただでさえ身の回りのモノを増やしたくないのにこれ以上増えて持ち歩く手間が面倒になると思いなんとか止めた。

 強引だが(!?)老眼つながりでX-MENシリーズの「ローガン」を思い出す。スーパーヒーローの老々介護というテーマが斬新で、ヒュー・ジャックマンとパトリック・スチュワートがその悲哀を見事に演じている。

 驚異的な再生能力を持つミュータントのウルヴァリンは、体内に埋め込まれた金属アダマンチウムの毒素により、その能力が急速に衰えつつある。これまでのX-MENシリーズでの無敵の活躍ぶりとは対照的に衰えた姿は大変痛ましい。また、テレパシー能力でXーMENの指揮官として存在感を発揮していたプロフェッサーXは高齢のためその能力を制御できなくなってしまっている。築き上げたミュータントのコミュニティーを自らの手で消滅させてしまい、その事実を思い出せない。なぜ仲間がいなくなったのか理解できない。

 彼らに未来の展望はない。唯一の目標は「太陽号」という船を買って、誰にも邪魔をされずに海の上で暮らす、という夢だけである。その夢に向かって働いているが、叶えられたかといってそこから何か希望が生まれるわけではない。逃避の行き着く先でしかない。

 しかし彼らに本当の希望が現れる。新しい子供のミュータントである。ウルヴァリンやプロフェッサー亡き後もその子供が意思を引き継ぎ、未来へとつなげていく。

 ヒーロー物の映画なのに深く考えさせられる映画だった。人それぞれ感じ方はあると思うが、自分が抱いた印象を一言でいうと「行く道来た道」というワードだった。

 うまく言い表せないが、例えば近所に保育園ができるとうるさいので反対、という人は自分が子供の頃は周囲に迷惑をかけていた事実を忘れていると思う。自分は迷惑をかけていなかった、と胸をはって言える人はお目出度い人だ。また昨今の世代間対立に見られる老人への風当たりも、いずれは自分も早くに死なない限りは必ず老人になる、という想像力が欠如している。

 何が言いたいのかわからなくなったが、自分自身で気持ちの整理をするとすれば、誰だっていずれ死ぬが、どんどん新しく生まれてくるので心配いらない、ということだろうか。本当に何が言いたいのかわからない。体調が悪いせいかメランコリックになっているのかもしれない。